図書館の本の書き込み

　「図書館の本は公共のものなので、落書きや切り取らないでください」。
公共の本を落書きやら切り取りやらで読みにくくされるのは困る。
ましてや、切り取られたらその本は読めなくなる。

　しかし、最近少しだけ思うのだ。
公共の本であっても、多少の書き込みや線引きくらいはしてあったほうが、実は付加価値があるものとしていいのではないかと思い始めている。
もちろん、その本を読んだからといって自分の身になるかどうかはわからない。
けれども、「公共の本」というものにいろんな人の手垢がついていく様子というのは何とも自然な気がしている。
そこにあるものがそのまま存在するのではなく、徐々に変化するものだ。
そうやって本も変化することがあるのだと。

同じように自分も変化するのだろう。

もちろん、公共の本に落書きなんかしてはいけませんよ！