PSP goが狙うところ
今年のE3は、E3が帰ってきたと言わんばかりのE3。
規模縮小からあっさりと、元通りといったとこでしょうか。
ソニーは事前の流出情報通りにPSP goを発表。
ただ、ゲーム機としての立ち位置は微妙なところ。
ソニーは何を狙っているのかを考えてみたい。
ソフトダウンロード時代への布石か?
PSP goにはUMDドライブがない。
さて、ユーザーはどのようにゲームをすればいいのだろうか。
そんなこと、考えなくてもわかるがダウンロードすればいい。
しかし、今のところUMDドライブ付きPSPと併売して販売する。
この売り方から、PSPは将来的に「脱UMD」を狙っているように見える。
最終的にはダウンロード販売でのソフト販売を主軸にするつもりなのだろう。
このやり方、明らかにアップルのApp Storeのような方向へ進もうとしている。
ソフトを店頭で売る必要がなくなるので、結果としてソフトが値下がりするかもしれない。
そして、ゲームや音楽、動画のデータをPCでも管理できるようにMedia Goというソフトを提供している。
このネーミングからしてPSP goを意識していたかどうかは別として、データの管理を本体やメモリースティックからPCへと移動できるようになった。
iPhone/iPodで音楽を管理する感覚でPSPの情報を扱えるようになったわけだ。
現状ではiPhone/iPod touchのようにはなれない?
ここからは深読み。
これからダウンロードがメインにしたいわけだが、小売店としては売るものがなくて大打撃だろう。
オンライン決済ができないという人もいるだろう。
オンライン販売と並行してメモリースティックでのソフト販売なんてものがあったらおもしろいと思う。
PSP goと同時発売予定のM2ならUMDの容量を超えるので、理論上可能だ。
ただ、ソニーがそこまでやるかどうか確信は持てない。
そもそもPSP go自体が実験用ゲーム機に見える。
PSPという確立されたエコシステムを大胆に破壊することはできない。
UMDからの脱却に時間がかかる。
プレイステーションストアーがPS3やPSP以外にもウォークマンやソニエリのケータイなどに利用範囲を広げたい。
サー・ハワード・ストリンガーは多分プレイステーションストアーのソニーグループ内での拡大みたいなことをやりたいのだろう。
だが、現物のソフトを売ってきたソニーが突然小売店から消えてしまったらそれこそ悲劇だ。
PSPやPS3といったハード自体を店で扱ってくれなくなるかもしれない。
ただ、最終的にはオンライン販売が主流になるのだろう。
小売からオンラインへ。
その中間点にあるからこそ、PSP goというものが出てきたのだろう。
この感じだと、未来への布石が打てているように見える。