いまのあなたにWho are you?

 「何を考えているのかよくわからないよ」
そうか、自分の考えはそこまで通じるようなものじゃなかったのか。


 言葉が足りない、表現方法が足りない、思いは伝わらない。
自分ではとても「重要」なことを言っていても相手には伝わらない。
話して伝わらないのだから、想っているだけじゃ何も伝わらない。


 さて、なぜ伝わらないのか。
あまりにも突拍子もないセカイ系のような話だから?
そうかもしれない、現実を通さずダイレクトに自分の未来予想を言ってるだけなのだから。
それに「現実」を織り交ぜて考えていたとしても、それは「現実」なのだろうか。
そもそも、本当に伝える気があるのだろうか?
こっちはいい球投げてるつもりでも、相手には取れない球かもしれない。


 イメージ、想像、妄想、言い方は何でもいい。
それらの大半は実現できない。
実現できないことを「ウチ」に抱えつつ、「ソト」とも付き合わなければならない。
長く生きている人は自然と身に付いているのかもしれない。
自分の求めたものは「ウチ」にしか存在しない。
それを「ソト」に求めるとどうなるのだろうか?
ヒーローごっこで終わるのならまだしも、それ以上のことは誰も、自分も望まないだろう。


 自分に何を求めるのか。
これは他人に求めてはいけないものだ。
でも、求めたくなるものだ。
愛しい、切ない、苦しい、それ以上にわかってほしい。
伝わらない。
その葛藤で心の中は常に戦場だ。


 でも、その伝わらない部分が自分じゃないのか?
完全にわかってしまったら、他人は必要ないのだから。